Photonic Edge 株式会社フォトニック・エッジ EN
CUSTOM SDR / WIRELESS PRODUCT TEST

無線製品検査

無線を載せた製品は、出荷前に「正しく送信できているか」「正しく受信できるか」を確かめる必要があります。扱う方式が増えるたびに検査装置を買い足していくと、設備も手順も増え続けます。当社のカスタムSDRは、1つのFPGAイメージの上で波形を差し替えることで多くの方式を扱えるため、検査の相手役となる送信機・受信機を1台にまとめられます。検査項目、治具との接続、合否判定の自動化に合わせてソフトウェアを実装します。

1台で多方式を切り替え送信も受信も検査の自動化に対応
01

検査系としての特長

01

1台で多方式を切り替え

Wi-Fi、Bluetooth LE、IEEE 802.15.4、LoRa、UWB、5G NR同期信号など、方式ごとの波形はPC側で生成・解析し、RFSoCは決められた時刻に送信・取込を行います。ハードウェアやFPGAを入れ替えずに、画面の操作で47のモードを切り替えられます。

02

基準となる送信機にも、受信機にも

製品の受信を調べるときは規格どおりの信号を送る側に、製品の送信を調べるときは信号を取り込んで品質(EVM、ビット誤り、CRC・FCSの一致)を評価する側になります。両方を同時に動かすこともできます。

03

時刻を指定した送信・取込

64 bitの時刻カウンタで送信と取込を予約。信号の立ち上がりを捉えるトリガ(振幅・ソフトウェア)と、取込の長さ(64 µs/256 µs/16 ms)を用途に応じて選べます。応答までの時間を測る検査にも使えます。

04

自動化を前提にした制御

PCから操作するためのAPIを備え、API自体の自動試験(72件)と、方式ごとの参照モデル(17種)を整備しています。検査の手順をスクリプトにして、結果の記録・合否判定までを自動で流せます。

02

実施例

CASE 01

1つのFPGAイメージで、各方式の実パケットを送受信 実機

2台のRFSoCを同軸ケーブルで結び、片方が送信、もう片方が受信して、各方式のパケットを両方向で復元できることを確認しました(2026年10月)。

方式確認した内容(2台間、同軸、中間周波数500 MHz)
Wi-Fi(802.11a/g)6〜54 Mbpsの全8レート×両方向でビット誤り0。MACデータ(44バイト)とACKをFCSまで復元。EVM 1.0〜11.5%
Bluetooth LELE 1Mのアドバタイズパケット(11バイト)を両方向で受信、CRC一致
Bluetooth Channel SoundingMode 0〜3の波形64ケースを取得(相関0.993以上、同期語の誤り0)。72チャネルのトーンを144/144取得
IEEE 802.15.4(O-QPSK)ACKフレーム(5バイト)を両方向で受信、FCS一致
LoRaSF6のパケットを両方向で受信、CRC一致。プリアンブル相関0.997以上
5G NR 同期信号PSS・SSSを両方向で受信し、セルID 128を検出。相関0.998以上
UWB(802.15.4z)データフレーム(24バイト)を両方向で復元。ヘッダ・誤り訂正・FCSすべて一致
FMCWチャープ帯域500 MHz・48 µsのチャープで、信号上で与えた5 m・10 m相当の遅延を5.003 m・9.999 mと推定
汎用の変復調16QAM 32 Msym/s、PN系列、チャープ、OFDM、32トーン(経路の相対周波数応答)の送受信
Wi-Fi全8レートの実測結果。左はレートごとのEVM、右はビット誤り数で全レート0。
Wi-Fi 全8レートを2台間で送受信した結果(各条件1パケット)。左:EVM、右:ビット誤り数(すべて0)。
Wi-Fi受信信号のコンスタレーション。
Wi-Fiの受信コンスタレーション(BPSK)。等化後(左)とパイロット位相補正後(右)。
LoRa SF6パケットの実測波形とスペクトル。
LoRa(SF6)パケットの実測波形とスペクトル。生成した参照波形とよく重なっています。

確認の範囲: 上記はすべて中間周波数500 MHzの有線接続で、当社のRFSoC同士で送受信した結果です。各規格本来の周波数での動作、市販の無線チップとの相互接続、経路の絶対的な校正は今後の項目で、検査装置としてまとめる際に対象の製品に合わせて実施します。

03

検査装置としてまとめる

検査に使うには、送受信の機能だけでなく、製品との接続や現場での扱いやすさまで含めて作り込む必要があります。

製品の周波数に合わせる基板のRF部が直接扱えるのは約3 GHzまでです。2.4 GHz帯は直接、5 GHz帯以上やUWB帯は周波数変換のフロントエンドを組み合わせます。レベルの校正も、対象の製品と治具に合わせて行います。
治具・筐体・接続RF 16ポートをSMAで引き出した筐体を自社で設計・製作しています。検査治具との接続、複数の製品を並べて検査する構成、電源やトリガの取り回しまでまとめます。ハードウェアの詳細はこちら。
検査ソフトと記録検査項目の順序、合否のしきい値、結果の保存形式を、現場の運用に合わせて実装します。既存の生産管理システムへの出力にも対応します。

こんな検査のご相談に

  • 複数の無線方式を載せた製品を、1つの検査装置で確認したい
  • 市販の検査装置が対応していない方式・新しい規格の製品を検査したい
  • 合否だけでなく、不良の原因を波形から調べられるようにしたい
  • 開発段階の評価に使った環境を、そのまま出荷検査に展開したい

高周波関連に関するお困り事は、ぜひ当社にご相談ください。

受託研究・開発(業務委託)、計測装置の開発・製造、ソフトウェア開発、共同研究など、形態を問わず対応します。

お問い合わせはこちら