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CUSTOM SDR / BASE STATION & RADIO PROTOTYPING

無線基地局・無線機の試作

ローカル無線の親機や基地局側の無線部、独自方式の無線機、規格策定中の方式の先行試作。こうした「市販の無線チップでは作れない・まだ無い」無線機を、RFSoCの高速ADC/DACとFPGA、内蔵CPUで実装します。当社は専用チップを使わずに、UWB(IEEE 802.15.4z/4ab)の送信・受信・測距処理をRFSoC 1枚で動かし、実機で数値を確認してきました。

規格準拠の物理層を実機で実証8送信・8受信ps級の時刻管理
01

できること

01

規格準拠の物理層を実装

規格書の符号・系列・誤り訂正どおりにフレームを生成・復調します。波形生成から到着時刻の推定、復調までをチップ内で完結でき、中身をすべて確認・変更できます。

02

次世代・独自方式の先行試作

対応チップがまだ無い規格策定中の方式や、規格に縛られない独自方式も、FPGAとソフトウェアの書き換えで試せます。方式の変更に基板の作り直しは要りません。

03

8送信・8受信の多チャネル

RF-ADC・RF-DACを8チャネルずつ搭載。複数アンテナを使うMIMOやビームフォーミングの構成に展開できます。ビーム形成と2×2 MIMOの処理は計算モデルで評価済みで、8チャネル同時動作の実機検証を進めています。

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ps級の時刻管理と装置間の連携

64 bitの絶対時刻カウンタで送信・取込のタイミングを指定。変換器の遅延を電源投入をまたいで再現させる同期機能(MTS)を使い、2台・独立クロックでの双方向測距まで確認しています。

05

使いたい周波数へ拡張

基板のRF部が直接扱えるのは約3 GHzまでです。それ以上の帯域(UWBの6.5 GHz帯、ミリ波帯など)は、当社の周波数変換フロントエンドを組み合わせて対応します。

06

上位装置・PCとの接続

内蔵CPUからGigabit EthernetでPCや上位装置へデータを転送(UDPで95〜117 MB/sを実測)。制御用のAPIや表示ソフトも合わせて実装します。

02

実施例

当社のRFSoC 2台で、2026年9〜10月に実測した結果です。試験は同軸ケーブル接続(有線)で行い、無線放射はしていません。

CASE 01

IEEE 802.15.4z/4ab準拠のUWB測距をRFSoC 1枚で 実機

専用チップを使わず、UWBの物理層(送信・受信・測距処理)をFPGAと内蔵CPUで実装しました。規格どおりのフレームをRF経路(RF-DAC→同軸→RF-ADC)越しに送受信し、往復遅延を20 psの再現性で計測できることを確認しています。

  • 802.15.4-2024 HRP UWB(BPRFモード、499.2 Mcps、6.81 Mb/s)のフレームを生成・復調。32バイトのデータをRF経路で8回中8回、誤りなく復元。受信SNR約40 dB
  • 往復遅延の打刻再現性は標準偏差20 ps(同一起動内。5回の電源投入で19〜32 ps)。FPGA内折返しで0〜4 µsの遅延を振った直線性は、残差rms 8 ps・最大16 ps
  • 次世代ドラフト802.15.4abの測距断片(MMS)と狭帯域制御(NBA)を同じ基板で実装。16断片の到着時刻が2.2 ps以内に揃い、位相を保ったまま足し合わせて利得+10 dBを確認
  • 2台構成・独立クロックで両側双方向測距(DS-TWR)を実施。20ラウンドの再現性は中央絶対偏差40 ps

搬送波は基板のRF部の帯域に合わせ、中間周波数1 GHzで動作させています。実チャネル(6.5 GHz帯など)は外付けの周波数変換で対応する前提です。暗号化測距(STS)の乱数生成は代用アルゴリズムを使用しています。

設定した遅延と測定した遅延の関係。傾き1.000002の直線に乗り、残差は±16 ps以内。
遅延掃引の直線性(FPGA内折返し、43点×8回)。傾き1.000002、残差±16 ps。測距値が遅延の大小によらず直線に乗ります。
802.15.4abの16断片それぞれの到着時刻のずれ、搬送波位相、合成後のSNR。
802.15.4ab方式、RF経路での16断片の到着時刻(左)・搬送波位相(中)・合成利得(右)。1 ms離れた断片を、位相を保ったまま足し合わせられています。
CASE 02

5G NRの同期信号と、各方式のパケット送受信 実機

UWBで作った「決めた時刻に送信・取込を行う仕組み」を共通のFPGAイメージにまとめ、波形を差し替えるだけで複数の方式を扱えるようにしました。基地局が送る同期信号や、各方式のパケットを2台間で送受信しています。

  • 5G NRの同期信号(PSS・SSS)を両方向で受信し、セルID 128を検出(相関0.998以上)
  • Wi-Fi(802.11a/g)全8レート、Bluetooth LE、IEEE 802.15.4、LoRaのパケットを両方向で復元

いずれも中間周波数500 MHzの有線接続での確認です。方式ごとの結果は無線製品検査のページにまとめています。

5G NRのPSS・SSSの実測波形とスペクトル。
5G NR同期信号(PSS・SSS)の実測波形(上)とスペクトル(中)。生成した参照波形と重なっています。

※ 数値は当社の実機検証記録で確認できる値のみを掲載しています。詳細な試験条件はお問い合わせください。

03

開発中のハードウェア

2〜12 GHz 同期アップ/ダウンコンバータ 設計中

RFSoCの直接入出力(約3 GHzまで)を12 GHzまで広げる周波数変換基板です。回路設計まで完了し、基板レイアウトはこれからです。UWBの実チャネルや5 GHz・6 GHz帯の無線に対応させます。

自社設計のRFSoCボード 回路設計完了

8送信・8受信のRFSoCボードの回路図を自社で設計済みです。コネクタの種類、外部基準クロックの入力、高速光インタフェースなど、市販の評価基板で足りない要件が出たときに製作へ進めます。

対応範囲について: 実績の中心は物理層(変復調・同期・測距)と、それを動かすFPGA・組込みソフトです。上位レイヤ(接続制御やネットワーク側の処理)や、製品化に向けた認証対応は、ご要件に応じて範囲をご相談しながら進めます。

IEEE 802.15.4abはドラフトに基づく実装であり、最終版で細部が変わる可能性があります。記載の製品名・規格名は各社・各団体の商標または登録商標です。

高周波関連に関するお困り事は、ぜひ当社にご相談ください。

受託研究・開発(業務委託)、計測装置の開発・製造、ソフトウェア開発、共同研究など、形態を問わず対応します。

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