材料計測(複素誘電率、S11/S21計測)システムを低コストに
当社の独自技術により、VNA不要で、振幅と位相のベクトル解析が可能です。
VNAを代替するシステムのため、受け入れ検査や、インラインでの抜き取り検査などに最適です。特に、バンパーやエンブレムなどの透過材、電波吸収体などの、透過減衰量・反射減衰量を検査する目的に適しています。
一般的に、材料計測システムを提供するメーカーはVNAやエクステンダーモジュールは外部から調達してきます。それに対して、当社はVNAを代替するデバイスも、ミリ波に拡張するエクステンダーモジュールも、計測・解析システムも、全て当社で提供することが可能です。(これによりシステム全体を低コストに構成することが可能です。)
周波数帯は、V帯(50~75GHz)、E帯(60~90GHz)、W帯(75~110GHz)、及び車載レーダに特化した75~81GHzにて提供が可能です。
・周波数帯域を変更・拡張するこも可能です。また、50GHz以下に対応することも可能です。
・現在、D帯(110~170GHz)への拡張対応についても開発中です。ご要望があれば、是非お問い合わせください。
図は自由空間法による計測イメージですが、ケーブルや導波管のSパラメータ計測にもご利用いただけます。
VSPSはVNAを代替するシステム(ベクトル信号解析システム)です。
本製品は、独自の誘電体プローブDCP(Dielectric Cuboid Probe)を採用しています。
DCPの先よりフォトニックジェットを発生
特長:自由空間光学系(レンズや放物面鏡)が不要
プローブ近傍に平面波を生成可能
回折限界程度の幅のスポットを形成可能
そのため、計測環境がコンパクトになり、また小サイズのサンプルを評価することが可能です。(平面波のため厚み方向も対応可)
※DCPは岐阜大学が開発した特許技術です。
本製品の特長
・周波数対応:50GHz ~ 110GHz
・計測対象:S11・S21計測
・機能(オプション):複素誘電率解析、周波数掃引(ステップ)機能、タイムゲート処理機能
・低コストを実現する3要素
1)ミリ波周波数帯に拡張するエクステンダーモジュールを自社製造できる
2)独自のベクトル信号処理システム(VSPS:Vector Signal Processing System)で構成するため、市販のVNA(Vector Network Analyzer)が不要
3)上記デバイスに加え、計測・解析システムまでを全て当社で準備できる
左図は、76GHzにて、材料が異なる樹脂サンプル3種のS11とS21を計測した結果を示しています。また、従来技術である、VNAと自由空間法を組合わせたシステムで計測した結果も併せてプロットしています。
従来技術と良く一致した結果を得られており、正しく計測ができていることがわかります。
応用事例の一つとして、受信部を任意の場所に移動させることで、例えば斜め反射を計測することができます。
弊社の自由空間電波環境は、従来のアンテナーレンズの構成が不要です。光学技術に基づく独自の電波制御によって、空間を簡素にすることが可能なため、従来でアプローチできなかった計測ポイントに設置することができます。
また、誘電透過材料の斜め入射時の透過率、反射率についても理論計算が可能です。